湯探歩~群馬の温泉発掘の旅~「感動した温泉Ⅳ」
どもども皆様
今年も温泉情報バッシバシ上げて行きますよぉ♨
さて、今回も昨年の続き感動した温泉をご紹介します♨
赤城山頂温泉??
赤城山の温泉と言えば、赤城温泉、滝沢温泉、梨木温泉のように鉄分豊富なカーキ色の湯を思い浮かべる人が多いでしょう。
赤城山は休火山なので草津や奥日光のような白濁硫黄泉は無いものと思っていました。
ところが、老神温泉や南郷温泉は単純硫黄泉の源泉があります。
これは片品川の断層と赤城山の地下を通る断層が交わっているためと考えられていますが、
(。´-ω・)ン? ということは赤城の地下には硫黄泉が眠っているの?
と気になっていました。
赤城山にもかつては硫黄泉の旅館がありました。
「地獄谷温泉」といい、明治まで温泉旅館がありましたが、
晩年には湯が出なくなり、硫黄鉱を溶かして使用していたそうです。
幸田露伴も逗留しており、「地獄渓日記」を残しています。
場所は現在の「一杯清水」バス停から少し山に入ったあたりです。
では、タイトルに書いた「赤城山頂温泉」とは??
これは平成初期に、赤城大沼湖畔の宿に温泉を引こうという計画があり、
小沼に隣接した「オトギの森」から南下した「オトギの沢」添いをボーリング調査しました。
温度勾配は18.7℃/100mもあり、孔底温度は148℃もあったそうです。
その後、本格的に掘削が始まりましたが、突然有毒ガスが噴き出し、工事は中止に。
周囲の草木は枯れ、硫化水素臭が滝沢温泉周辺まで届いたそうです。
生態系への影響も多大であることから掘削穴は塞がれ、赤城山頂温泉は幻となってしまいました。
しかし、そんなことを知ってしまうとワクワクしてしまうのが私です(笑)
硫化水素臭?とうことは硫黄泉であったに違いない。
赤城の山頂に硫黄泉があったなら、万座に行くより近いぞと。
それからというもの、登山者のヤマレコ(登山記録)をかき集め、
ルートを推定、ワー○マンで登山道具、沢登り道具を買いそろえ行って参りました。
「オトギの沢」は砂防ダムの連続で山の斜面を巻いて上るのもなかなか大変でしたが
目的地に近づくにつれだんだんと硫黄の香りが...(;°-°;)))
あれ?もしかして今も湧いてる?
最後の砂防ダムを登りきり驚愕。
そこには掘削当時の姿がそのまま残されていました。
おそらくすぐに逃げ出さなければならなかったため、
多くの掘削工具が放置されており、辺りは草木が明らかに少なくなっていました。
そして沢の一部が黄色く変色しており、大量の湯の花が。
こ、これだ~
と感動の出会いを果たしました(;ಥ;ω;ಥ)
残念だったのは温度が低かったこと。
沢水が混ざっているのも原因かもしれませんが、高温ではありません。
それでもここまでたどり着いた喜びで何とも言えない気持ちになっていました。
帰りはまた命がけだったのですが、それはまたいずれお話します(꒪⌑꒪.)!!!
温泉同好会会長:小池